先日、倉庫を片付けていたら、20年前に通っていた職業訓練校の建築科で刻んだ和室の周り縁の仕口を見つけました。
あの時は、ノミやカンナの刃を研ぐ練習に毎日必死だったなと懐かしい気持ちになりました。それと同時に今それを再び刻めるかと聞かれると少し不安になります。
20年前、大工に憧れてその道に進みました。職業訓練校で、鎌継ぎや蟻継ぎなどの伝統的な継手から、マニアックな追っかけ大栓継ぎまで様々な技術を学びました。
でも、実際に現場で働き始めると、訓練校で習った木造在来工法の継手は一度も使わなかったのです。
私が楽しい面白いと感じ毎日ワクワクしていた大工仕事と実際の現場作業はかけ離れており、それに大きなショックを受けました。
現場では生産性が重視され、手間のかかる伝統的な大工技術は失われつつありました。
20年前の自分は、時代に合わせて今時の大工の仕事を学ぶことに必死で考えることをやてめいましたが、この貴重な技術が失われてしまうのかと心配しています。
凄くもったいないし寂しい気持ちにです。
今回はあまり深くは書かないですが、日本は20年以上前から経済不況が続いており、その結果として価格の低い商品への需要が高まるデフレスパイラルに陥っています。これも大工の技術が簡素化される一因だと考えられます。
失われていく大工さんの技術
残していきたいですね