
こんにちは、松本工務店です。
今回は、ちょっと風変わりで、でもとても“深い”テーマをお届けします。
私たち大工が大切にしてきた「三種の神器」――墨壺・差金・ちょんな。
それぞれが重要な役割を果たす道具ですが、実はこの三つを使って「水」という漢字を描くという粋な話があるのをご存知でしょうか?
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三つの道具で「水」を表現する
こちらの写真をご覧ください。
(ここに画像を掲載)
なんと、墨壺・差金・ちょんなを組み合わせて、見事に「水」という漢字の形を表現しているのです。
◆ 墨壺:下の「さんずい」にあたる部分
線を引く、すべての始まりを意味する道具。水の流れのように、まっすぐな線を引くその姿は、“さんずい”にぴったり。
◆ 差金(さしがね):縦と斜めの軸
長さを測り、角度を出し、構造を導く差金は、「水」の字の中の縦棒と斜め線を構成します。まさに大工の“思考”そのもの。
◆ ちょんな:力強い一滴
木を荒削りするちょんなは、水の字の「点」の部分を担っています。一撃に力を込めるその様子は、まるで一滴の水が落ちる瞬間のよう。
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道具に込められた“粋”
この「水」の表現は、ただの遊び心ではありません。
大工という仕事が自然と向き合い、流れを読み、形を整える仕事であることを象徴しているのです。
水のように、柔らかく、しなやかに。
でも芯が通っていて、流れを乱さない。そんな職人の心を、三つの道具が静かに語ってくれているように思えます。
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伝統の技を、これからも
私たち松本工務店は、日々の現場で電動工具も使いますが、こうした昔ながらの道具にも敬意を払っています。
そこには手の感覚や、素材との対話、そしてなにより“人の心”が宿っているからです。
時代が変わっても、技術が進んでも。
「道具を大切にする気持ち」だけは、これからも変わらず伝えていきたい。
そんな思いを込めて、今日も一つひとつの現場に向き合っていきます。



